2009年4月アーカイブ

パンテーラの車椅子でベーシックモデルの『S2ショート』という機種を試乗しましたのでレポート掲載します。

① 注目度・関心度: 興味、入りやすさ(抵抗感の有無) ★★★★★(5.0点)
福祉先進国スウェーデン製の車椅子とはどういうものか?世界最軽量の車椅子というものはどれくらい軽いのか?頚髄損傷者で使用できるか大いに期待する1台。

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              S2ショート

 

② 操作性:  使いやすさ、心配り度 ★★★★(4.0点)
第一印象は車椅子自体の転がり方が全然違う。ひと言で言うと惰性でよく進む感じ。重量がわずか8kgなのもあるが、フレーム、キャスターにも秘密があると思う。握力のない頚髄損傷C6レベルの私でも楽に走行できた。ハンドリムに握力のない方向けにビニールコーティング加工や片側だけで両方のブレーキが掛けられるオプションを選べるのも嬉しい。
次に車への積み込みを試してみた。パンテーラはすべてリジット(固定)フレームで折りたたみはできません。車へ積み込む際はタイヤ、サイドガード(側板)などをフレームから取り外して別々に積み込むことになる。手の不自由なユーザーにとってはタイヤの取り付け、取り外しが一番の難題なのだが、オプションの自助具を使用してタイヤ脱着を試みたがスムーズにはタイヤの取り付け、取り外しができず、慣れるまでには相当時間が必要だと実感した。

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自助具(テトラ・クイック・レリーズ)

手の不自由なユーザーにとってはオプションのスパイダーホイールの方がスポークの間隔が広く、タイヤの取り外しが扱いやすいだろうと思う。
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    スパイダーホイール

手の不自由なユーザーでパンテーラに乗り換えを検討しているユーザーは購入前に必ず自分で積み込みが出来るか試す必要がある。

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 フレーム本体を折り畳んだ状態

 

③ 機能性:  商品特性、利便性、活用度 ★★★★★(5.0点)
長時間座っていても疲れない車椅子というのもパンテーラのこだわりで、基本は骨盤で座ることだそうです。腹筋、背筋のない人で今までずっこけて座っていた人は慣れるまで不安定で違和感を感じると思いますが、バックレスト(背もたれ)の張り・緩めを微調整し、オプションのアームレスト(肘掛)とセットで座ると不安定さも無くなり座り心地の良さと姿勢の良さに納得した。その他にフレームの車軸位置の調整は前後調整可能でバックレスト(背もたれ)の角度は無段階に調整可能になっているのでユーザーの障害、体型、希望に合わせて必ずベストポジションが見つけられると思う。

 

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バックレスト角度は無段階調整可能     バックレストの張り・緩めを調整

 

キャスターは溝にはまりにくい幅広な5インチを採用し転がりもバツグンでした。身長170cmの私にはS2ショートでちょうどいいサイズでしたが175cm以上の人はS2がいいかもしれません。また、日本人の体型に合わせて座面高さがもう少し低いS2ショート&ローというモデルも発売されたそうなので選択肢が増えて嬉しいと思う。
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   横から見た姿勢            キャスター&フットレスト

 

④ デザイン性:  見た目、デザイン性、ユニバーサルデザイン度 ★★★★(4.0点)
派手さは無く、とにかくシンプルなデザイン。ホイールはオプションでスポーティなホイールも選択可能。フレームも好みに合わせて各色から選択できる。

 

⑤ 価格:  コストパフォーマンス ★★★(3.0点)
10年以上使用する目的で購入するのであれば、オプション込みで40万円の車椅子もさほど高い買物でもないのかもしれないが、やはりベース価格の割高感は否めない。

 

◆ 総合評価:  総評と採点ポイント、商品紹介と解説
   合計点(もしくは総合ランク) ★★★★(4.2点)
試乗してみての私の感想ですが、『S2ショート』の対象ユーザーは、予算をだいたい40万円位と想定している方で、身長175cm位までの上肢に障害の無い方で、車も自分で運転するようなアクティブな方にもっともオススメの車椅子です。上肢に障害がある方でも自分で車の運転をしない方なら割り切って購入するのもいいかもしれない。最後に上肢に障害のあるユーザーを代表して、今後ぜひとも上肢に障害のあるユーザー向けの専用機種の開発を望む。